池澤クリニック

睡眠障害

どんな病気なの?

睡眠障害は広く睡眠に関する病気全般を指す言葉です。前・後述のような精神疾患に伴う病状に睡眠障害が現われることが多く見られます(例えば、うつ病の症状に不眠が見られるなど)。睡眠自体の病像としては、主に睡眠障害国際分類によって主に6つのグループに分けられます。

 

どんな症状が出るの?

睡眠障害では主に以下のような症状があらわれます。気になる、当てはまると思うものがある場合は、一度心療内科を受診されることをおすすめします。

  • ▷不眠症
    • 深く眠れない・夢ばかりみているようで浅い(熟眠障害)、寝つきが悪くなかなか眠ることが出来ない(入眠障害)、朝早くに目が覚めてそれ以降眠れない(早朝覚醒)など。代表的なものは、また今晩も眠れないのでは、など睡眠を取ることに対する不安や恐怖をもつ精神生理性不眠です。
  • ▷睡眠関連呼吸障害
    • 夜中に大きないびきをかいたり、ひどくなると息が止まったりし、日中に時と場所を選ばずに強い眠気に襲われるなどの睡眠時無呼吸症候群など。高血圧、狭心症、脳血管障害などの危険因子になると言われております。
  • ▷過眠症
    • 覚醒するための神経機構の障害のよって夜間に十分な睡眠が取れているにも関わらず、日中に異常な眠気におそわれるナルコレプシーや、特発性・反復性過眠症などが代表的です。
  • ▷睡眠時随伴症
    • 正常では睡眠中に起こらないような神経活動の亢進によって、ぐっすり眠った後の1~2時間後に覚醒し歩き回る睡眠時遊行症(夢中遊行:寝とぼけ)、この時に大声を上げて激しい恐怖を示す睡眠時驚愕症(夜驚症)、夢の内容と一致して大声で寝言や暴力的な異常行動を起こすレム睡眠行動障害、入眠時または睡眠からの覚醒時に頻回に睡眠麻痺(金縛)を起こす反復孤発性睡眠麻痺などがあります。
  • ▷概日リズム睡眠障害
    • 夜勤や時差地域への急速な移動など、内因性のリズムに抗ったスケジュールで生活することよって生じる時差症候群や交代勤務性睡眠障害、内因性生物リズム自体の変調により、睡眠と覚醒のスケジュールが望ましい時間帯から慢性的にずれてしまう睡眠障害(睡眠相前進[すいみんそうぜんしん]症候群、睡眠相後退[すいみんそうこうたい]症候群、非24時間型睡眠・覚醒症候群など)などがあります。
  • ▷睡眠関連運動障害
    • 夜間の睡眠中に余計な体の動きが生じ、それが刺激になって睡眠が障害されます。むずむず脚症候群では、下肢にむずむずした異常感覚で常に脚を動かしたいという欲求が夜間安静時に出現し、眠ろうと寝床に入ってもこのような異常感覚のために寝つけず、眠っても睡眠が安定しません。周期性四肢運動障害では、周期的な不随意運動が反復して起こるため、それが刺激になって睡眠が浅くなったり、分断されます。睡眠中に足がつる下肢こむらがえり、歯ぎしりなどもこの障害に含まれます。

どんな診察や検査が必要なの?

診察の中で、どのような症状がいつから出現しているのか、その症状の出現に何かきっかけや原因はあるのかなど、まず問診を丁寧に取ります。もちろん睡眠自体の障害ではなく、うつ病など他の精神疾患の有無を鑑別していきます。これらが除外されれば診断は比較的容易につけられますが、一部、睡眠関連呼吸障害や過眠症や睡眠時随伴症などが疑われる場合には、終夜ポリソムノグラフィー(PSG)検査などが必要になる場合があります。

 

どんな治療をするの?

先に述べたように、睡眠障害はうつ病や不安障害などの他の病気が原因で起こっている場合もありますので、当院では診察の中で睡眠障害の原因とそのタイプの見極めを正確に行うことを重視しております。睡眠障害の治療は主に薬物療法が主体で、睡眠薬や一部抗不安薬や抗てんかん薬を用いることもあります。睡眠障害のタイプによって処方する薬の内容が変わってきます。また、睡眠導入薬は当初はしっかりと飲んでいただき、症状が良くなった段階で依存性や耐性を考慮ししっかりと減薬していくことが大切です。この際に、自律訓練療法という、睡眠に対する不安や恐怖を和らげるセルフトレーニングを併用することで、お薬を減らしたり終了することも可能になります。
また、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠・呼吸機能の簡易検査を当院では行っておりますので、夜間のいびきや日中の過度な眠気を催すときには診察時にご相談ください。
※特殊な睡眠障害(ナルコレプシーなど)に関しては、PSG検査が必要になりますので睡眠専門のクリニックや睡眠専門関連施設をご紹介いたします。

 

受診後の留意点

照明やテレビ、パソコン、スマホなどの光によって視覚に刺激が与えられると、脳にも刺激が与えられるため、睡眠障害の基になる場合があります。処方した睡眠薬の効果も落ちる場合がありますので、睡眠薬は必ず寝る20〜30分前に飲むようにしてください。もちろん睡眠薬を飲んだ後のスマホやテレビは必ず控えてください。治療において睡眠導入薬はあくまで補助的な役割を果たすものであり、カフェイン、ニコチン、アルコールなどの過剰摂取をできるだけ避けるなどの正しい生活リズムを作る事や適切に睡眠に入るための生活習慣が一番大事ですので、この点も診察の中でお話してゆきます。